リンパ節郭清手術(開胸手術)が終わって

リンパ節郭清手術(開胸手術)が終わって – 食道がん闘病体験ブログ.com食道癌 手術

前回の記事で、約3時間と言われていた開胸手術は約5時間かかり、難航はしたが名医の執刀医のおかげで無事終わった。術後は特定集中治療室(ICU)に入ることなく病室へと運ばれる。麻酔から覚めたのはその日の夕方以降で、市販のOS-1(経口補水液)を飲みまくっていたこともありわりと早く目が覚めた。

呼吸器が付けられていて色々な管が身体中に繋がれていて身動きが取れない状態。自由が全く効かない状態でちょっとパニックになりそうだったので、もう一度朝まで眠った。起きた際には携帯で色々な人に取り急ぎ連絡、心配かけないよう出来る限り配慮した。その日には呼吸器も取れいくつかの管も一応外れることにはなった。

次の日の朝は普通に目が覚めた。胸骨付近と鎖骨付近のドレーンは刺さったままである。術後で赤い体液がしばらく出るため、こちらは一定期間必要。そして医師の問診を受けることになった。この時点で声が非常に出ずらい状態。問診の際に色々チェックしていただいたのだが

「右の声帯が動いていませんね。」
「確かに高音の声が全く出ないです。」
「大丈夫です。右の声帯も3~6か月ぐらいで動くようにはなります。」

唖然とした。思ったような自分の声は出ないし、開胸手術後だから仕方ないが胸が苦しく息苦しいし、深呼吸も上手く出来ないので、ちょっと焦った。しかし術後の次の日から自分の場合は普通に歩くことが出来たので、ベッドにいるのも暇なのでカフェテリアに移動してのんびり過ごした。これも、開胸手術後になるべく早く全身麻酔が抜けるようにと対策をしておいたのと、手術に備えて何週間も身体を鍛えたりトレーニングをしてコンディションを整えていたからだと思う。

そのような感じで次の日には更に動けるようになり、普通に行動が出来た。声はまだまだ出にくいし深呼吸も出来ない状態だが、じっとしている分には問題無かった。そして医師の診察を受けて、術後の身体の状態が良く回復スピードも早いこともあって、あとは自宅療養でということで胸骨付近と鎖骨付近のドレーンは刺さったままで術後3日で退院することとなった。これには医師も笑ってびっくりしていた。そして何より一日も早く病院を出たかったので、その意思を尊重してくださって非常にありがたかった。

手術は数時間と言えど、体力は低下するし免疫力も下がる。なので、退院後からは再発などの対策も含め身体の回復を目指し色々な取り組みをしつつトレーニングを再開することとなった。

退院してから病院を出た。季節が秋で外は冷たく乾燥していた、病院に出てから声がほとんど出なくなってびっくりした。病院は加湿などしっかりされていたようで、やはり病院の体制は素晴らしいなと改めて感じた。声は日常生活の中でまずは普通に少しずつ出るようになっていった。ある程度の期間が経って普通に声は出るようになったが数か月経っても高い声や大きな声は出ない状態だった。

しかしある日、ある出来事が起きて高い声や大きな声が出ることになる。