食道がん化学放射線療法後の経過観察の結果

食道がん化学放射線療法後の経過観察の結果 – 食道がん闘病体験ブログ.com食道がん 手術

食道がん化学放射線療法後の経過観察から約2か月が経過した。前回の「あとは鎖骨のリンパ節の転移が上手く消えてくれれば、しばらくは数か月単位での経過観察となる。」の後の話になる。

経過観察を2か月取って、鎖骨のリンパ節に転移部分が消えていくかどうかという部分に焦点が当たっていたが結果としては「消えなかった」大きさとしては約1cm。念のためPET検査をしてみたけど、鎖骨のリンパ節部分は見事に赤く光った。結局、抗がん剤と放射線治療では消失することが出来なかった。考えてみると、告知を受けた際にリンパ節部分の腫れは大きくて約3~4cmほどあった。ここまで小さくなっただけでも快挙なのかもしれない。

上記は内科の診断結果である。内科の医師の答えは「手術一択ですね。」他に選択肢が無かった。この内科の医師の対応に後々疑問を感じることになる。内科の医師が言うには「鎖骨部分のリンパ節取って、術後は除去した部分は軽く硬いと感じる程度かな」と軽く簡単に言っていた。なので、手術も鎖骨部分を開いてリンパ節と取るだけだろう。。そう思っていた。手術は外科の担当になるので、外科の診察を受けることになった。

 

外科の先生の診断結果は「鎖骨下のリンパ節部分と胸奥のリンパ節に5ミリほどの癌が残ってます。これは胸骨を割っての開胸手術になりますね。」

内科の先生の見解と全く異なる。しかも開胸手術?食道がんの手術ではロボット手術ではないのか?そう考えたのだが、食道にがんは見つからないので食道の切除は行わないためロボット手術は出来ないと。よって胸骨を割って開いて鎖骨下のリンパ節と胸奥のリンパ節を除去する手術ということになった。

「胸骨を割って開く?胸骨付近って心臓とか大動脈があるよな。」さすがにビビった。しかし、ここまで来たら開胸手術しかないとも感じていた。外科の先生は業界では名医と言われる人で技術には絶対の自信を持っている。その先生が「大丈夫です。取り切れますから一緒に頑張りましょう。」

不安と恐怖に押しつぶされそうになった。だけど、先生は癌のあるリンパ節を取り切れると言っているし、何よりこれで辛くて苦しかった癌治療が終えられる。。告知を受けてから周りにも家族にもたくさんの心配をかけたし、いつ亡くなるのか分からない不安もあったと思う。母親に関しては自分が学生時代以来に泣かせてしまった。心が痛かったし、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。自分が産まれてきたことすら後悔をし申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

自分も治療が苦しかったし、数か月先の時間すら告知されてから見えていなくて、毎日が不安と恐怖に襲われていた。眠れない夜が何度あったことか。

だから、開胸手術はとても怖かったが、もう周りを安心させたい。まだ、このまま放射線治療の余力や免疫力で自然に消えていく可能性も少なからずあった。だけど自分としても癌治療を終わらせて、この先の人生の続きを歩みたかったし、告知を受けてから周りに大きな心配と不安を与えていた。だからその周りの色々な人に対して自分なりにケジメを付けたい気持ちもあった。その想いが手術を決断させたのだ。

 

その後手術のために麻酔科やら様々な診察を受けるにつれて手術の概略が見えてきた。この外科の先生はイマイチ内容を詳しく説明はしてくれない。そもそもこの病院の医師は、こちらから質問をしないと答えてはくれない。そういう教育を受けているのかコミュ障なのか。。

で、今回の開胸手術については全身麻酔を受けて約3時間で終わるとのことで、他の癌の手術に比べると難易度は高いが患者の身体にはそれほど負担はないとのこと。あとは癌のあるリンパ節が血管にくっついているのかなどで変わってくるとのこと。念のためMRIを取ったが、こちらも問題無さそうだ。

しかし、実際に開胸手術が始まると色々と問題が起きた。

手術はとある月曜日に行うため、基本手術の前日に入院だが土日を挟んでいるため実際は土曜日からの入院となった。コロナ禍ということもあり土日は特にやることもなく外出も出来ず、二日間病院でただ暇な時間を過ごして週明けに開胸手術を行うことになる。