術前抗がん剤治療が終わり手術?放射線治療?

術前抗がん剤治療が終わり手術?放射線治療? – 食道がん闘病体験ブログ.com食道癌治療選択

3剤抗がん剤治療の3クールが終わった。診察の結果、食道のがんはほぼ消失しており目で見える範囲では綺麗。転移したリンパ節部分もいくつか残っていたけど、全て大きく顕著に縮小という結果を残した。

抗がん剤の効きが良かったのもあるけど、やはり副作用対策や補助対策が上手く嚙み合ったからだと思う。自分で言うのもアレだけど診察結果を聞いて瞬間「奇跡が起きた、神風が吹いた」と心の中で叫んだのを覚えている。というのも抗がん剤が効くのは一般的に約50%と言われてるからだ。

もちろん抗がん剤治療が効かない人もいるし効く人もいる。医者はあくまでデータでしか語らない。だけどこの中には根拠もあるし、患者の年齢や身体のコンディション、体力、筋肉量や体型、病気の状態、免疫力、摂取するものなど様々な人が抗がん剤治療を受けている。世の中にも色々なエビデンスやデータがある。このあたりはまたの機会に書ければと思う。

 

さて、抗がん剤治療が終わり次は食道の手術か放射線治療となる。こちらの病院に転院し最初に医者に言われた言葉は「抗がん剤治療の後は食道全摘とその周辺のリンパの全摘手術です。」と言われていた。

しかし、こちらの病院に転院する前に内視鏡検査で通っていた病院の医者は「食道がんの扁平上皮癌には抗がん剤と放射線が良く効くからしっかり治療を行えば治るから大丈夫。最近では抗がん剤や放射線治療の技術も進化を遂げ、そのような事例がたくさんある。」と言われていた。

この言葉がずっと残っていた。食道がんの手術の場合は食道を全摘し胃を引っ張り上げて食道の代わりも兼ねた機能をさせることで食道を再建するというもの。この手術を行った後の生活について医者に聞いても、自分が医者に質問した際もはっきりとは答えてはもらえない。「術後に普通に生活している人いますよ。」この一言ぐらいだった。

色々調べてみると、主な食道がん手術における術後の合併症としては
・縫合不全(組織がうまくつながらない)
・肺炎などの呼吸器合併症
・声がかすれる、うまく飲み込めない(反回神経マヒ)
・ダンピング症候群

このように調べたり聞くと、とてもリスクが高いと感じた。まず。普通に寝ることが出来ず枕を高くして寝たり、人によっては座椅子で寝ている人もいるようだ。これはダンピングによる食べ物や飲み物の逆流が起きるため。

そして、ごはんを食べる量も必然的に減ってくる。そうするとどんどん痩せていき栄養もこれまでのように取れず免疫力も下がり弱っていくということも可能性としては高いようだ。

特にがん専門の病院ではがんが取り切れればそれで良いというような態度や発言を良く目の当たりにする。がん専門の病院では「がんが取り切れれば良い」
自分の将来を考えて、手術をしたら体力や免疫力が下がり他の病気になりやすくなるかもしれない。これまでのように食べたものが自由に食べれない。縫合不全で液が垂れて肺に入って肺炎となり死ぬ可能性だってある。

そんなリスクがあるとさすがに手術を選択が出来ない。よって医者には放射線治療の可能性を知りたくで聞いていたが、この病院の医者は「ここで放射線治療を選択するということは根治ではなく延命を選択するということで良いですか?」と。放射線治療はもちろん副作用もあるし、それなりのリスクだってある。放射線治療が終わって半年経っても、やはり喉や食道が硬くて食べ物や飲み物がスムーズに入っていかない。背中が若干痛かったり痺れたりもある。けれど、生活は何一つ変わることなく送ることが出来ている。

「延命」という言葉を持ち出されると、ぐっと自分の中で考えてしまう。医者は手術を進めたいのだろう。確かに手術を行えば癌細胞は確実に除去される。しかし今日の食道がんにおける放射線治療の根治する確率は実は手術を行った際とそれほど変わらないというデータも出ている。放射線治療の技術が今日では上がってきているのだ。

自分の中では放射線治療を選択したいと決まっている。データ上でも問題無さそうだし何より地元の医者から「食道がんの扁平上皮癌には抗がん剤と放射線が良く効くからしっかり治療を行えば治るから大丈夫」と聞いていたからだ。

しかし医者は相変わらず手術を進めようとする。患者の状態や意向は無視だ。選択肢を与えることが医者の役割であり、治療法は患者が決めるものだ。自分たちの都合で治療を進めたいということで「延命」「生存率」という言葉でひたすら脅しにかかる。これは話していてもラチがあかないと感じて、考えますといって病室を出る。

「このままでは抗がん剤以降の治療は手術になってしまう。」そう危機感を感じた自分は病院に設置されているサポートセンターに相談。上記の経緯を話した上で放射線治療を進めたいのだが全く聞き入れてもらえないと。簡単に言ってしまえばこの先生に対するクレームだ。これで放射線治療の話をしてもらえず治療が進まないならセカンドオピニオンするしかない。。

食道癌治療選択

そんな中後日、この医者に外来で訪れ、もう一度話をすると人が変わったように放射線治療の説明を話始めトントン拍子で次の治療が決まった(笑)この医者から話を聞くと今日の放射線治療は手術と比べそん色ないくらいの成果が挙がっているということだった。やはり自分で事前に調べておいて良かったと思った瞬間だった。

先生の話を聞いて言う通りにしておけば癌な治る可能性はある。しかし、癌治療をしている人の本当の目的は「がんを治してその先の人生を生きること」だと思う。であれば、自分で治療内容を調べ勉強し治療後の自分のイメージと自分が納得した上で治療方法を決断することが大事だと思う。

よく「先生の話を聞いて、先生の言う通りにすると良いよ」という年配の方がいる。今は令和の時代。世には情報も溢れエビデンスや数値など調べようと思えばいくらでも出てくる時代。そして、各治療方法も昔とは異なり様々な選択肢があり有効性だってある。
病院によっては医師は古臭いマニュアル通りの治療しか勧めてこないこともある。自分が後悔しないよう、自分で調べて勉強して納得して治療に臨むべきだと思う。後悔することが一番身体に悪いと思う。

次は食道がん治療後半戦の放射線治療が始まる。